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韓国非常戒厳発令・解除の続報です

 野党「共に民主党」が国会議員300人中190人という状況では、国会議員の3分の2で成立する伊大統領の弾劾訴追は避けられないでしょう。

 国会に入れた国会議員で法的に適正な決議による非常戒厳の解除要求に従って、軍の撤収が行われたことは良かったのですが、もしも軍が国会を完全制圧して、国会議員が入ることを阻止出来ていたら非常戒厳は続いていたかもしれません。

 

 なお、自民党の「日本国憲法改正草案」における「緊急事態条項」においても、「国会が緊急事態の宣言を解除すべき旨を議決したとき・・・は、法律の定めるところにより、閣議にかけて、当該宣言を速やかに解除しなければならない。」とあります。

 

 ここで思ったのは、国会とは国会議事堂で開かれるものという固定観念が自分にありました。

「何らかの原因で、国会議事堂が使えなくなったら?」という疑問はおかしいでしょうか。

 

 20時に追加です。

 伊大統領は〝「共に民主党」など野党側は北朝鮮に従う「従北勢力」で「内乱を画策する犯罪者集団」”とまで言って「非常戒厳」を宣言したのに、なぜ、軍は国会に入ろうとした「共に民主党」議員を拘束しなかったのでしょう?

 ①伊大統領が、「共に民主党」議員を拘束する指示を出していなかった。②軍指導層が伊大統領の指示を無視した。③現場の軍指揮者が軍指導層の指示を無視した。

 ①は伊大統領が「共に民主党」を敵と公表しての「非常戒厳」ですから絶対にありえない。となると②③が原因でしょう。つまり、軍においても伊大統領は好かれていなかった。ただこれは、軍統帥権を持つ大統領の指示を軍が聞かないという重大事になります。これはこれでやばい話です。何せ、軍統帥権者の指示を無視する軍隊って、怖くないですか?

 

🔗の後の青文字をクリックすると該当記事に飛びます。

 

1.🔗韓国戒厳軍が国会に突入、SNSでリアルタイム中継 衝突阻む効果も

 〝【ソウル=桜井紀雄】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が3日夜に宣布した非常戒厳を巡り、完全武装した戒厳軍が国会に突入する様子など、緊迫した状況は、交流サイト(SNS)に投稿された動画を通じてリアルタイムで世界に発信された。”

 

 非常戒厳が発令されて、軍が国会を制圧しようとしたとの記事です。昨日載せるべき記事でした。

以下は非常戒厳解除後の記事になります。

 

2.🔗「従北勢力が暗躍」独自の危機感に動かされた韓国・尹大統領 理解と支持は広がらず

 〝「共に民主党」など野党側は北朝鮮に従う「従北勢力」で「内乱を画策する犯罪者集団」だと非難し、戒厳はそれを一掃するために不可避の措置だという主張だ。”

 

3.🔗非常戒厳「合法の枠内」 韓国大統領府関係者が主張

 〝韓国大統領府関係者は4日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による3日の「非常戒厳」宣言について、野党の行動で国会運営に支障が出ていたとして「国政を正常化するための試みだった」と述べた。国会が非常戒厳の解除要求決議を可決した後は軍を直ちに撤収させ「合法的な枠内での行動だった」と主張した。”

 

4.🔗韓国野党「戒厳令は違憲」 尹錫悦氏の弾劾案が国会で報告、6日にも採決へ

 〝韓国国会(定数300)が5日未明に開いた本会議で、「共に民主党」など野党6党が提出した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾訴追案が報告された。24時間後から72時間以内の採決が定められており、弾劾訴追を狙う手続きが始まった。野党は、尹氏が一時宣言した「非常戒厳」は内乱罪などに当たり憲法違反だと主張している。6日にも採決の見通し。”

 

5.🔗「尹大統領は退陣しろ」 市民らがソウル中心部でろうそく集会、行進も 非常戒厳に反発

 〝韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳」を一時宣言したことを受け、市民らが4日夜、ソウル中心部で集会を開き「尹錫悦は退陣しろ」とシュプレヒコールを上げた。ろうそくを持った参加者は大統領府付近まで行進した。韓国メディアによると、警察推計で約2千人、主催者推計で約1万人が集まった。”

 

 これです、これですよ。11月27日のブログに書いた、韓国人の「反骨精神?」。さあ、今日は何人がデモに参加するでしょうか。

 

 

 続いて日本の国会議員のおかしな反応をお楽しみください。

 

6.🔗「緊急事態条項ダメ」韓国非常戒厳で立民議員らが改憲牽制 維新・馬場氏は「整備すべき」

 〝社民党の福島瑞穂党首:「自民党などが導入しようとしている緊急事態条項はまさにこういうものを招く危険性がある」。

立憲民主党の藤原規真衆院議員:「緊急事態条項を創設したら、いつ、今この瞬間の韓国のような状況に陥るかわからない」「権力者にとってこの上なく魅惑的な切り札だ。緊急事態条項というものの存在自体がダメなのだ」。”

立民の米山隆一衆院議員:「分断の時代に、権力者に極端な対応をできる手段を与えることは、極めて慎重でなければならない」「『緊急事態条項』がいかに危ういものか、如実に示した」。”

 〝過去に国民民主党憲法調査会長を務めた菅野志桜里弁護士:「緊急事態条項が危険なのではなく、まともな緊急事態条項がない状態こそが極めて危険なのだ。権力統制型の緊急事態条項を早急に憲法に導入すべきだ」。”

 緊急事態条項の必要性を理解できない不勉強な国会議員たち3人に比べて、菅野志桜里氏の発言が素晴らしいです。

🔗自民党「日本国憲法改正草案」 24,25ページ「 第9章 緊急事態」を載せておきます。