· 

浜田聡参議院議員が法務省から取り寄せた「トルコ出張調査報告書」です

 村上ゆかり秘書のXを閲覧することが出来ましたので、「トルコ出張調査報告書」を皆様に見ていただきたく思います。浜田聡参議院議員、村上ゆかり秘書、有難うございます。

 

 特に、「カフラマンマラシュ県裁判所検察局 🔳🔳🔳検事正」「アドゥヤマン県警ギョルバシ署長」の言葉で、赤字表記にした文章は、日弁連及び法務省の皆さんには暗記するまで読んでほしいものです。

 

🔗の後の青文字をクリックすると該当記事に飛びます。

 

トルコ出張調査報告書🔗https://t.co/4AyRcdXM5k

 

 資料は01~07までありますが、報告文書は01のみ。02~07は、現地ホームセンターの商品カタログ(現地の商品の価格確認用)と報告内容に付随した現地の写真です。

 ※ジャンダルマとは、トルコの準軍事組織(国家憲兵)。

 ※PKKとは、トルコ共和国及びイラク共和国を中心に活動する国際テロ組織「クルド労働者党」

 ※報告書内の局付とは、調査者。

 

下記の文章は、チキン様がPDFの報告書をWordで文字起こしをしてくださっていたのでお借りしました。

この報告書についてもきれいにまとめておられますので、ご一読ください。

🔗トルコ出張調査報告書(地方視察編)を読む

 

ガジアンテップ県🔳🔳🔳副知事

 この機会に、是非トルコの農村部の現実を見て欲しい。確かに、経済的動機に基づく者が難民ではないことは、私もよく承知している。いくら日本で働きたいからといって、難民であるなどと主張することは、日本政府にとっては好ましいことでははないだろう。ただ、そのような手段を取らざるを得ないほどの貧困という現実があることも、知ってほしい。豊かな国で働きたいという彼らの心情は理解してやってほしい。

 

ジャンダルマ・シュヒットアーリフ支署 🔳🔳🔳伍長

 本日は、是非近隣の村々も見て欲しい。あなたがたが行こうとしている村が、他の村よりも裕福な生活をしていることが分かるだろう。彼らが最近日本に出稼ぎに行っているという噂は、私も聞いていた。彼らは、日本から送金された金で、いい家を建てている。最近、彼らの家は急激に良くなっている。そういえば、元村長の息子も最近出稼ぎから帰って来たようだ。

 

テキルスィン村チャムルル地区 

ア 我々がジャンダルマとともに到着すると、間もなくして村人数名が集まってきた。彼らは、我々に近づく際、いずれも笑顔で、我々を警戒する様子は窺えなかった。村人たちは、🔳🔳🔳伍長に口々に質問していたが、その様子からは、ジャンダルマに対する畏怖は窺えなかった。

イ そして、複数の壮年男性たちが、当方に対し、笑顔で、口々に日本語で「こんにちは」と声をかけてきた。

 そのうちの中心的な男性は、当方に対し、笑顔を見せながら日本語で「こんにちわ。🔳🔳🔳です。 🔳🔳の息子。日本行ったことある。🔳🔳🔳と名乗ってました。川口にいた。日本の家はちっちゃい、僕の家、大きくて立派。中もきれい」などと得意げに述べ、一群の家を指さした。

 

 また、自称🔳🔳🔳は、日本語で「日本にたくさん行った」「🔳🔳🔳も行った」などと、村人の人名らしきものを矢継ぎ早に述べたので、局付が「なぜみんな日本に行くのか。日本が好きなのか」と尋ねると、自称🔳🔳🔳は、笑いながら、日本語で「好きも嫌いもない。お金稼ぐだけ」と答えた。

 

カフラマンマラシュ県

 平成16年7月6日朝、局付が宿泊ホテルのロビーに向かうと、2名の壮年男性が当方を待っていた。通訳人によれば、彼らは迎えの警察官であり、それぞれ🔳🔳🔳及び🔳🔳🔳と名乗った。

 この日は、県警本部における面会時間がいまだ決まっておらず、その場で面会時間の相談を行った。

なお、その際、雑談の中で、警察官らの求めに応じて来訪目的を「日本で難民だと主張するクルド人がいるので、調べに来た。彼らは、あなたたちに拷問を受けたと言っている」と伝えると、警察官らは大爆笑し、「いったい何の冗談だ。我々2人もクルド人だ。このあたりの警官の多くはクルド人だぞ。なぜ同胞に拷問なんかしなければならないんだ」と述べた。

 

カフラマンマラシュ県裁判所検察局 🔳🔳🔳検事正

(1)一般論について

 調査の趣旨は了解した。難民問題に関する貴国の努力に敬意を表する。日本とトルコには、文化と伝統が似ているところがあり、国民レベルでは根の深い繋がりがあると考える。

 トルコの未来を考えたとき、大切なのは人権保障の分野である。人権侵害があったとき、これは絶対に容認されてはならない。これまでにも、トルコにおいて、公務員による人権侵害があったことは否定しない。しかし、いずれも個人が行ったものであって、我々がこれを容認したことはない。我々は、相手が警察であろうが、ジャンダルマであろうが、常に厳正に対処してきた。

 トルコでは、民族が何であろうと差別することはない。トルコにいるあらゆる民族の者が、あらゆる職種に就いている。私は、建国の父ケマル・アタチュルクが築いた原理・原則の基に、国をつくることを考える。

 

 残念なことに、こうした私たちの考え方は、以前ヨーロッパで正しく理解されなかった。そのため、単なる不法移民がドイツやベルギーで難民として認められた。その結果どうなったか。残念ながら、彼らの治安は悪化した。今ではヨーロッパ諸国も誤りに気づいている。私は、貴国がこの問題に慎重な態度で臨んでいることを評価する。

 

アドゥヤマン県警ギョルバシ署長

 それにしても、あなたがたは日本における裁判所の立証のために証拠を収集する目的で来たとのことだが、わざわざここまで来なければならないような状況なのか。出稼ぎ者が嘘をついて難民認定を受けようとするなどということは、ヨーロッパでは既に分かり切った話である。日本ではまだそんな嘘が通用しているのか。

 

クルド人運転手の供述内容

4 アレヴィー派について

 私自身は他の宗派に対しては寛大なつもりだが、敬虔なスンニ派の人ほどアレヴィー派のことを許せないと思っているのは事実である。昔、トルコにこんな言葉があった。それは、「クルド人であることは一人前の罪であるが、アレヴィー派なら罪は1.5倍である。」という言葉である。

 ただ、誤解しないでほしいのは、誤解しないでほしいのは、アレヴィー派に対する差別は容認されていないし、公職に就くことも認められている。例えば、私の知る限りでも、アンカラ県チャカヤック市の市長はアレヴィー派の人だったはずだ。しかも、民衆レベルにおけるアレヴィー派への差別感情も年々改善されており、今もなおアレヴィー派を敵視するのは、せいぜい一部のスンニ派の人々にすぎない。

 (当方の「アレヴィー協会に加入すると警察にマークされるのか」との問いかけに対し)それはあり得ない。あの協会に過激性があるなどという話は聞いたことがない。まして、警察がアレヴィー派を敵視するなどということはあり得ない。なぜなら、アレヴィー派は建国の父アタチュルクを支持しているからであり、それは警察にとっても好ましいことであるからだ。アタチュルクは宗教に価値を置かない世界、全ての宗派が平等に扱われる国を作ろうとした。それまでずっと差別・敵視に晒されていたアレヴィー派は、喜んでアタチュルクを歓迎した。そして、重要なことは、今でも内務省や軍はアタチュルクを強く支持しているということである。

 彼らにとっては、スンニ派にすり寄る現政権からの組織防衛という観点もあるのだろうが、今でも警察やジャンダルマにとって、アタチュルクは絶対である。

 

注)確かに、今回複数の警察やジャンダルマを訪問したが、いずれにおいても大きくアタチュルクの写真が飾られており、言葉の端々にアタチュルクの名前が出てきた。

 警察が、アタチュルクを支持する者を敵視するはずがない。警察が敵視するのは、アタチュルクの建国の理念を脅かす者、つまりトルコの統一を損なう思想を有するPKKのような組織だけである。

 

 

 以上が報告書01の抜粋です。報告書は39ページあります。様々の人々の話が載っており、貧しさから外国に働きに行く人々の実態が露わになっています。日本人は幸せですね。

 40ページ以降は調査対象者個人についての調査報告書で黒塗りになっています。

 

 20年前にこの報告書が公開されていたら、今の状況は無かったでしょうね。

 

ちなみに、日本弁護士連合会の「警告書」はこちらです。

日弁連HP🔗法務省入管の難民現地調査に関する人権救済申立事件(警告)

警告書PDF🔗法務省入管の難民現地調査に関する人権救済申立事件(警告)

 

 法務省入国管理局の職員が、訴訟準備等のために、難民申請をしている申立人ら(クルド人)の国籍国であるトルコ共和国を訪問し、政府関係機関に対して、申立人らの氏名等及び難民であると主張していることを告知し、親族を訪ねるなど現地調査を行ったことについて、申立人らの個人特定情報等を提供されない権利を侵害し、生命等の安全を侵害するおそれを生じさせたとして法務大臣に対して警告した事案。

 

なんだか溜息をつくしかありません。