日本とトルコの間で起きた大きな事案です。
〇明治23年 トルコ使節団来日。帰途、エルトゥールル号遭難。 和歌山県東牟婁郡大島村村民が救援活動実施。日本政府が生存者をトルコに送還した。
〇明治39年 日露戦争終結。長年ロシアと戦い敗北していたトルコ人は日本の勝利に驚喜した。
〇大正13年 日本とトルコの国交樹立。
〇昭和 4年 昭和天皇が樫野崎に行幸。遭難者の墳墓を訪れ、碑前にて挙手敬礼された。
〇昭和12年 トルコ政府が樫野崎に「土国軍艦遭難之碑」建立。同時に50周年追悼祭を盛大に行う。
〇昭和60年 イラン・イラク戦争下、イラク政府の「イラン上空航空禁止区域」声明。テヘランに取り残された日本人救助のため、トルコ政府がトルコ航空に特別機での救出を指示、救出は成功した。
〇平成23年 東日本大震災。トルコは救助隊を派遣し、救助活動に尽力してくれた。
同年10月、トルコ東部で大地震。日本は支援の手を差し伸べた。
〇令和 6年 日本・トルコ外交関係樹立100周年。トルコで行われた記念式典に秋篠宮殿下ご夫妻が出席された。
「日本トルコ友好の懸橋」最終章に書かれている、平成23年当時の駐日トルコ大使セルダル・クルチ氏の言葉の中にある一文をここに載せておきます。
「エルトウールル号事件やテヘランからの救助をより多くの方々に伝えるべきだといっても、そこで強調されるべきことは『助けてあげた』『感謝しましょう』ということではなく、『かくも素晴らしい人道的な友情関係が国際社会においてありうる』ということでないでしょうか。その『人間らしい心』そして『友情』をこそ皆さんに知ってもらいたい。この精神を私たちが失なわぬことが、日本とトルコにとってそして世界全体にとつて極めて重要だと思うのです。」
それと共に、20年前の『トルコ現地調査報告書』に記載されてる人々の言葉もここに載せておきます。
「日本とトルコには、文化と伝統が似ているところがあり、国民レベルでは根の深い繋がりがあると考える。」
「ヨーロッパは、時として我が国を偏見の目で見ることがあるが、日本はそうではないと信じている。日本とトルコは、地理的には離れていても、伝統を重視する心に共通するところがある。日本人はとても正直で働き者である。」
「私たちトルコ人は、日本人に親しみを感じている。」
というところで、岡田幹彦先生の「日本トルコ友好の懸橋」というエルトゥールル号事件から始まった、日本人・トルコ人の絆とも言うべき物語をこのHPに掲載できたことは、本当に嬉しいです。